黒真珠は、黒蝶貝という貝の中で生成され、ポリネシア神話の中では、創造主から与えられた最初の光とされています。
自然界の黒蝶貝の中からは、1.5万~2万個に1つ見つかるかどうかの大変希少なもので、「真珠の女王」とも呼ばれています。
|黒真珠の養殖
「真珠王」ことミキモト創始者、御木本幸吉が発明した養殖法によって、1960年代〜タヒチでも真珠の養殖が始まります。今では、観光産業に次ぐ2番目の経済規模で、主要な輸出産業のひとつです。
主要な産地はツアモツ諸島、ガンビエ諸島、ソシエテ諸島で、生産品の多くは、主にタヒチの首都パペーテと香港で行われる競りの後、アジア、米国に輸出されます。
photo by [Gilles Tisseraud]
|美しさの基準
真珠の美しさの基準は、①形状 ②表面の状態 ③色 ④巻き ⑤光沢 とされており、
ポリネシアの当局は真珠の品質をPerfect– A – B – C – Dの、5つのカテゴリーで識別しています。
移植した母貝100個当たり、約25個の母貝から商用の真珠が生まれますが、その中でAのカテゴリーと識別されるのはわずか5個です。また、正式に「タヒチの養殖真珠」として販売するには、真珠の核を取り巻いている真珠層の厚さが0.8mm以上でなければなりません。
形の多様性
またタヒチの黒真珠は、形の多様性でも有名で、真円(ラウンド)、セミラウンド、サークル、バロック、セミバロックなどがあります。
天然真珠しかなかった時代は丸い真珠こそ美しく、価値があるとされていましたが、最近は養殖技術の進歩により丸い真珠がたくさん作られるようになる一方、「この世に二つとない、唯一な形の真珠」として丸くないデコボコとした形のバロックパールも注目されています。
色の多様性
タヒチの真珠は色の多様性でも有名で、黒系、緑系、グレー系、赤系などの特徴で知られています。
深い緑に赤みがかった反射のある「ピーコックグリーン」と呼ばれる色目をしたものに人気があり、美しい色として評価されています。染色をしない天然の色だからこそ出せる色味です。
特に照りがよく、傷が少ないものは「ラグーン」や「ブラックリップ」などと呼ばれています。
結婚30周年の真珠婚にもブラックパールを送り合うのも良いそうです^^
自然が作り出すものって本当魅力的ですよね♡
photo by [Gilles Tisseraud]